
2025年も残すところあとわずかとなりました。今年は試験勉強とか一切しなかったので、自分が楽しむための読書に全振りすることができました!

試験勉強だけが学びではないのだ。
わたしは今年、現時点で全部で55冊の本を読みました。今も読み途中の本が2冊あるので、年内に読み終われば57冊になる予定です。
でも、正直なところ冊数なんてどうでもいいんです。
今年も本当に楽しかった。読みかけの本がなくなると、次に読む本を求めてそわそわしてしまう……そんな読書三昧の1年でした。
今回は、わたしが2025年に読んだ中から、特に心に残っている「おすすめの3冊」をご紹介して、1年の読書を振り返ろうと思います。
1. 「死」への恐怖が消えて心が軽くなった一冊:『聴診器からきこえる動物と老いとケアのはなし』
今年、わたしが一番読んでよかったと思い、考え方がガラリと変わったのが、小菅正夫さんの『聴診器からきこえる動物と老いとケアのはなし』です。
著者は、あの有名な旭山動物園の元園長さん。実はわたし、まだ旭山動物園が新しくなるずっと前、レトロで閑散としていた頃に行ったことがあるんです。
今では大人気施設になりましたが、動物の生態を活かした展示の裏側に、どんな哲学があるのかずっと気になっていました。
長年、動物たちの生死に向き合ってきた獣医師である著者。その経験から語られる動物たちの姿は、驚くほど生き生きとしていました。
この本を読んでわたしが感じたのは、「死を恐れる必要はない」ということです。
本の中で描かれる、淡々と死を受け入れ、自然に旅立っていく動物たちの姿は、とても尊いものでした。
それを読んで、ああ、生きているものは全員死ぬんだ、それが普通なんだ、と不思議と腹落ちしたんです。
わたしの両親も高齢で、父はケアを受けて生活しています。心のどこかで「いつか来る別れ」への恐怖がずっと消えずにありました。
でも、この本を読んだら、なんだ、普通のことなんだから普通にしていればいいんだ、とスーッと肩の力が抜けたんです。
この本は、中学生くらいから読めるように、文字が大きめでフリガナも振ってあります。動物園のエピソードも満載で、読み物としても純粋に楽しいです。
でも、わたしはあえて、死が身近に感じられるようになってきた大人の方にこそ読んでほしいと思います。
死を恐れずに、今日という日を懸命に生きること。それこそが、生まれてきた意味なのだと教えてくれる一冊です。
親や自分の老いが不安な方や、漠然とした死への恐怖を抱えている方に、ぜひ読んでほしい一冊です。
2. 自分自身の「正体」に気づかされる一冊:『イン・ザ・メガチャーチ』
2冊目は、話題の作家・朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』です。
実は、今年初めて朝井さんの作品に出会いました。今まで1冊も読んだことなかったのですね、なぜだろう?
『何者』『チア男子!!』と読み進め、3冊目に手に取ったのがこの本です。
物語の舞台は、熱狂的な「推し活」の世界。大人になってから、特定のアーティストやアイドルにのめり込む経験がなかったわたしは、最初はどこか他人事のように、知らない世界をのぞき見するような気持ちで読み始めました。
▼そういえば、うちの夫も...

興味深々。
ファンダム、オプチャ、スパチャ、タグイベ……。ネットで言葉の意味を調べながら、「最近の文化は面白いなあ」なんて、少し冷めた目で見ていたんです。でも、朝井さんの圧倒的な描写力で物語に没入していくうちに、ある変化が起きました。
「あれ、これって、わたしと同じじゃない……?」
物語のキーワードとして何度も出てくるのが「視野」という言葉です。
よく「視野を広く持とう」と言われますが、広くすればするほど全体像がぼやけてしまうこともあります。むしろ「視野を広く」というスローガンに従うこと自体が、実は一番視野を狭くしているのではないか。そんな鋭い問いかけが胸に刺さります。
作中にある、「皆、自分を余らせたくないんです」という言葉。
今は幸せの形が人それぞれだと言われるけれど、あらゆる人生のパターンが可視化されすぎて、どの道を選んでも穴があるように見えてしまう。だからこそ、みんな「これだ!」と思える何かを探して、運よく見つかったら、そこに自分のすべてを注ぎ込んでしまうのかもしれません。

経済基盤に乗った「神様」にのめり込むよね。
この本を読んだ後に、続けて『正欲』も読みました。
発表の順番は逆でしたが、この2冊は深くリンクしていて、わたしが見ている世界がいかに狭かったかを思い知らされました。
けれど、それは「狭いのが悪い」という話でもない気がするんです。自分が何に救われ、何にすがって生きているのか。そんな自分の正体を、そっと鏡で見せられたような、不思議な読書体験でした。
3. 「これぞ読書の醍醐味!」と快感を味わえる一冊:『国境』
最後にご紹介するのは、黒川博行さんの『国境』(上・下)です。
実はわたし、普段はハードボイルド小説って絶対に読まないんです。でも、たまたま図書館で手に取ったこの本が、予想を裏切る面白さでした!
物語は、極道の桑原と、ちょっと怪しげなコンサル業を営む二宮のコンビがトラブルに巻き込まれ、なんと北朝鮮へ密入国することになる……という破天荒なお話です。

めっちゃハードボイルド、暴力すごい。
不謹慎かもしれませんが、ベールに包まれた北朝鮮という国が一体どんな場所なのか。そんな好奇心を存分に満たしてくれました。
手に汗握る臨場感で描かれる現地の様子は、まるで映画を観ているようなテンポの良さで、上下巻というボリュームを感じさせないほど一気に読み進めてしまいました。
正直、自分の人生では関わりたくないような危ない世界に生きる二人なのですが、どこか憎めなくて可愛らしいのです。最後の方はもう、「がんばれ!」と心の中で二人を応援しているわたしがいました。
こうした本に出会うと、「ああ、読書ってこうでなくっちゃ!」と再確認させられます。
学びに繋がったり、深く感動して人生を導いてくれたりする本も、もちろん宝物です。でも、やっぱりわたしは本に「楽しさ」を求めたい。知らない世界にぐいぐい引きずり込まれる、あの没入感。
久しぶりに、純粋に「あー、面白かった!」と叫びたくなるような一冊に出会えました。
まとめ:2025年、わたしを支えてくれた55冊に感謝
振り返ってみると、今年は55冊というたくさんの本たちが、わたしの日常を豊かなものにしてくれました。
心の不安を取り除いてくれた本、自分の正体を教えてくれた本、そして、純粋なワクワクを思い出させてくれた本。どれも欠かせない出会いでした。
仕事はストレス、人間関係で疲弊、だけどわたしには本の世界がある、と思うとかなり救われます。
1日のうちで本を読むのは1時間未満だけど、ほんの10分だけでも別の世界へ行くことがわたしの毎日は欠かせなくなっています。
来年はどんな本との出会いがあるのか、考えるだけでもわくわくします。
▼昨年2024年の三冊はこちらです。
▼なんの参考にもなりませんが、趣味が凝縮されたわたしの本棚。
▼来年はブックポーチを使用してみようと思っています。






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