わたしたちは約10年前に分譲マンションを購入しました。
当時の価格は今ほど高騰していませんでしたが、ちょうど東京オリンピックが決定した頃で価格が上昇していました。
わたしたちも高すぎるなあと思っていましたので、もう少し待つべきか、今買うべきかかなーり迷っておりました。
迷いながらも時々マンションモデルルームに行っては夢を膨らませていました。
そのころ、よく議論されていたのが

リビングは愛犬Sの部屋
パンダ部屋ってなに?

ひとことで言うと、そのマンションの最安値部屋だよ。
マンションの販売業者が物件全体の注目と、見学客を集めるため設けます。安くて最高!なんですが、他の部屋と比べて安いのには理由があります。
- 間取り
- 専有面積が狭い
- エントランスの真上
- 低層階
- 日当たりが悪い
- 眺望が悪い
- エレベーターの正面、真横
- 抽選となる場合が多く、申し込んでも買えない可能性がある
上記の条件を見ると納得ですね、そのほかには歩道から家の中が丸見えになってしまうとか、半地下になってるとか、いろいろな理由があります。
パンダ部屋を選んだ理由
予想通り数件の申し込みがあり抽選になりましたが、運よく当選したのです。
パンダ部屋を購入した理由
その部屋を購入したポジティブな理由です。
- 価格が安い
- 4階
- 間取りや広さが希望通り
- そのマンション自体を気に入っていた
つまり、パンダ部屋だけど階数や間取り、広さといった基本的な希望条件を満たしていたからです。

わがやの間取り、いたって普通
購入を躊躇した理由 パンダ部屋のデメリット
もちろん最初からノリノリで申し込んだ訳ではありませんでした。
わたしたちは購入時点で売却の予定はなく、ずっと住み続けたいと思ってマンションを探していました。
パンダ部屋なのでデメリットもあります。
今の家を購入するときに検討したデメリットはこちら。
- リビングの窓から隣の棟の廊下が見える。(眺望)
- 冬は数時間しか陽があたらない。(日当たり)
これらのデメリットが、大きいか小さいかは人によるのではないでしょうか。わたしたちはデメリットと感じましたが、メリットの方が上回ると判断して、申し込みと購入に至りました。
パンダ部屋に住んで実際どうだったのか メリット3つ
そのパンダ部屋に住んで約10年になりました。
この部屋について一言でいうと、

パンダ部屋最高。買ってよかった。
です。
もちろん、このマンション自体を気にっていたからというのともありますが、今ではこの部屋でよかったと心から思っています。
メリット1;ローン負担が軽いので生活と心の安定を手に入れた
負担ゼロではありませんが、先の見通しが付く程度の額なので「ちゃんと完済できるかな」とか「いつまで働き続けなくちゃいけないのかな」といった支払いに対する漠然とした不安感がありません。
我が家は夫T氏の転職によって今年から年収が大幅ダウンとなりました。それはそれで大打撃ですが、ローン支払への影響はありませんでした。
年収ダウンしても転職するという決断を受け入れられたのも、月々の支払額の低さがあったと思います。
心の安定は生活の安定につながると信じていますので、この時ほどこの家に感謝したことはなかったかも!
メリット2;売却時に価格が下がったとしてもダメージは低い
今のところ売却は考えていませんが、もしも将来売るとなったときのことを考えます。
中古マンション価格が高騰した場合、元の価格にちょっと強気に上乗せしても同じマンション内の他の部屋よりも絶対的に安い価格で出せます。
もちろん、デメリットがあるので売れるかどうかわかりませんけどね。
逆に中古マンションが値崩れしたり、わたしたちのマンション価値が落ちた場合。そもそも中古なので、新築時のように部屋の場所による価格差はどんどん小さくなってゆくと考えます。
そのため、売却額が購入価格よりも安くなったとしても、他の部屋よりも差分は小さいと踏んでいます。
メリット3;価格が安かったのに、内装は同じ!
うちのマンションはオプションを付けない限り、どの部屋も内装は同じです。建具、水回りのグレードなどです。
つまり、外側(場所)は違うけど中身は同じ、それだけで何千万円も価格が違うのです。
自分が家にいるときには、外側(場所)は見えません。安全で好きなものに囲まれた暮らしができれば最高です。
パンダ部屋のデメリットは慣れで解消できた
パンダ部屋のデメリットはどのマンションでも、部屋の位置によるものだと思います。だからこその価格の安さなのです。
わたしたちの部屋のデメリットである眺望は「慣れ」で解決しました。
毎日見ているとそうゆうものと思いましたし、そもそも眺望の良い部屋と今の部屋両方に住むわけではないので、比べなければ普通の景色としか思いません。
もちろん、この眺望が「リビングの全面、目の前が壁」だったら多分購入していないと思います。
日当たりは真冬の寒い時期は太陽が恋しくなります。正直に言うと、この時だけは他の部屋がうらやましくなります。
平日は家にいませんので、休みの日限定の気持ちです。まあ、何もかも満点の部屋は無いとあきらめていますので、今となってはこれも冬がきたあなあと思うような季語のようなものになりました。

お日様さいこう
逆に、「慣れ」で解決できないと思われるデメリットがある場合は、購入をあきらめる理由になると思います。
我が家の購入前に複数の新築マンションや中古マンションを検討しましたが、価格以外の条件(パンダ部屋的な条件)で購入を辞めた部屋も複数あります。
わたしたちが慣れることができないだろう、と判断したのは以下のような条件でした。
- リビング窓の目の前に高架道路がある
- リビング窓の目の前に高いビルが建っている
- マンションのすぐ近くに踏み切りがある
- 部屋の真横がエレベーター
- 最上階角部屋で日当たり抜群だけど、灼熱地獄になる
「慣れる」ことができるかどうか、は人によって違います。また、やってみたら大丈夫だったとか、ダメだったとかってこともあります。
特に踏切の音については、今では意外と大丈夫だったんではないかなって思っています。
パンダ部屋購入検討の際は、「慣れる」ことができそうかどうか、よーく検討することをお勧めいたします。

個人的にはだいたい慣れる、と思ってる(灼熱地獄以外)。
あとは、まったくどうでもよいけど、「マンションヒエラルキー」を気にする人にはパンダ部屋はおすすめいたしません。
メリットとデメリットを挙げてみましたが、総合的にはメリットが勝りました。眺望や日当たりよりも生活の安定と心の余裕を取ったわけです。
わたしたちの経験が、パンダ部屋検討中の方の参考になればうれしいです。
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